スルメイカ①

 

暑い日が続いています。暑さの新記録だそうで、連続熱帯夜とか、連続猛暑日とか、熱中症患者数とか。新記録ですから、私達、若い者は勿論、住民票のない?お年寄りでも、皆、初めての経験です。

こんな“川柳”はどうですか。暑=日+者

「暑いとは、日に者ぐるい(死に物狂い)の暑さかな」

異常に暑い、食欲不振のこの夏、スルメイカの「イカそうめん」を食べて元気をつけましょう。

まず、皮をむいたスルメイカを縦半分に切り、包丁を寝かせて一枚の紙を剥がす様に二枚に切ります。これを二枚重ねて糸造りにし、氷を入れたどんぶりに盛り、薬味はわさびの他・針生姜・茗荷など、醤油以外にも、そばつゆも結構いけます。

と云うわけで今月はスルメイカの話です。

「県の魚」としてイカをあげている県があります。北海道でも、青森県でもありません。石川県です。

スルメイカは、春先から日本近海の水温の上昇に伴って北上するので、漁期は地域によって違いますが、一年中、日本のどこかで獲れます。

東京は、幸いにして広い意味での地産地消に入ると思いますが、千葉県勝浦や、静岡県・下田の鮮度抜群のスルメイカが毎日の様に入荷しています。しかも今年は例年になく入荷量も順調で割りに安値の様で、お客様の消費が以前にもどってくれればと願うばかりです。昔は伊東・網代・稲取・下田と相模湾のイカが、十貫匁(37kg)の木樽で毎日何百と入荷したものです。その日のうちに捌けて、魚屋さんでもその日のうちに売れ切ったものでした。あの購買力はどこへ行ったのでしょうか。年寄りはイヤだね、愚痴ばかりて…。

さて、私がイカの説明をする時、タコをお供に話を進める羽目になってくるのは両方とも胴体に足が付いているからでしょうね。一般に外套膜に包まれた胴と頭、腕がひと続きになっているからで、分類上でも両者とも軟体動物門頭足類に入っています。図鑑や専門書の写真やイラストは足が上について、逆立ちしているように見えるのも頭足類の名前からうかがえます。イカの足は何本と聞くと「イカは10本、タコ8本」という答えが100%返ってきます。イカの足(分類学的には腕と呼ばれています。)この腕がタコと同じく8本しかないイカもある様です。

イカは10本の腕のうち、触腕とよばれる餌を捕えるための専用の腕を二本もっています。他の八本より長目の腕・触腕を英語でハローワーク(職安)とよびます。(ジョークです。)タコとイカの違いはイカには鰭があって、ミミと呼んでいますが、エンペラという説もあります。ナポレオンの帽子にイカのミミが似ていたのでナポレオン=エンペラーで、「エンペラ」これも眉唾かな。

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