蛍烏賊は、日本海の全海域と太平洋側の三陸沖以南、伊豆七島沖、土佐湾まで分布しますが、富山湾の漁が有名です。

普段、蛍烏賊は200~600mの深海に生息していますが、産卵期の3月~6月には、海面付近にやってきます。

この富山県での蛍烏賊漁は「天然記念物なのに」とよく言われますが、実は天然記念物に指定されているのは蛍烏賊ではなく、蛍烏賊がやってくる富山湾の海で正確には、富山市から滑川市・魚津市までの海岸で、波打際から約1300m沖合いまでの海が「ホタルイカ群遊海面」として昭和27年に国の特別天然記念物に指定されています。

富山県滑川市には「ほたるいかミュージアム」があります。

そこでは蛍烏賊の時期(3月20日~5月末)に実際に蛍烏賊が光る様子を見ることができます。富山湾の333mから海洋深層水をくみ上げ、掛け流しの状態で蛍烏賊を生かしていますが、ほたるいかミュージアムによると、そのように延命措置をしても、長生きして3日間の命だそうです。

蛍烏賊の殆どが、茹でた状態の「ボイル蛍烏賊」で売られていて、酢味噌をつけるのが一般的です。生の蛍烏賊も売られていますが、生で食べるときは注意が必要です。蛍烏賊の内臓には寄生虫がいるからです。

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