名前の語源は「サ」(狭い)と「ハラ」(腹)の合成語という説が有力ですが、30~40cmの小型の魚を東京では「サゴチ」、大阪での「サゴシ」の名は「狭い腰」からきたものです。

各地で水揚げされている回遊魚ですが、奇態に地方名が少なく、鰆の名は全国区で幅を利かせているようです。しかし、関東地方に「寒鰆」という名があります。いい響きですね。

南日本での漁獲が多く、関西以西では4・5月の瀬戸内海の漁を対象に旬とされますが、駿河湾、相模湾、房総沖にかけて1・2月の寒に漁をする鰆を特に寒鰆と名付けて珍重されています。

3月に入っても脂がのって美味しい筈です。刺身で食べて下さい。魚は普通頭に近い方が味がいいとされていますが、鰆に限っては逆で、尾に近い方が美味しく感じます。特に刺身は脂肪の少ない尾身を喜ぶ話を聞きます。

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