次は背鰭。ニワトりの鶏冠のように目の上の後部から始まって、背中の全面を覆っていますが、これが鮮やかなブルー。できれば子供さんに是非見せてあげたい、他の魚には見られない立派な背鰭です。

体色も美しく、上半分が緑青色、腹部は黄みを帯びた銀白色で、体全体に瑠璃色の小斑点が散在します。この美しさも鮮度が落ちると色褪せて地味になります。

次に地方名です。

シイラの別名が古書『日東海譜』に「海中に群れをなして幾千万とも知れず」と書かれ、「九万疋」と名付けられています。大きな群れで回遊するため、万尾・十百と大群を意味する別名で呼ばれることも多く、雄の顔が老婆に似ていることから「オバア」、面を被っている様で「メンカブリ」成程と思わせる地方名が多い魚です。

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