新年明けましておめでとうございます。

 

旧年平成28年は築地の魚市場にとって激動の年でした。

市場の80年振りの移転が、知事の一声で延期になり、どれほどの人が迷惑したことでしょうか。移転は、本年の冬(年末)か翌年の春と噂されていますが、早く決定して欲しいものです。

移転は決まっていませんが、魚市場の「初荷」は1月5日に決まっています。糶場に「初荷旗」が並ぶと、一段と華やかになる一日です。

私が市場に入って以来、欠かすことなく続いている行事の一つです。篠竹という細い青竹に「祝・初荷」と会社名が派手に書かれた紙(昔は布でした)の旗が、入荷した魚たちに添えられます。旗は「仲卸」から「小売店」へ渡され、町の魚屋さんは、車や自転車に「初荷旗」を付けて、築地から店まで、風を切って走る「正月の風物詩」が町のあちらこちらで見られました。

そうそう「初」という言葉ですが、市場では、初荷の他に「初鰹」の他には。滅多に使いません。秋刀魚の場合は、「新さんま」です。

小言幸兵衛より蛇足・・・

「初」の読み方は多く、「しょ」「はじめ」「はつ」「そ」「うい」など。初産は「ういざん」初孫は「はつまご」と読みます。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

 

丸宮商店 宮内一郎