千葉県・天津の孝さんという荷主から一匹55㎏という鮟鱇を送られてきたことがありました。店で樽からだしますと畳一畳は有にありました。肝が小さくやせていたことは思い出すのですが、いくらで買って、誰に、いくらで売ったかが思い出せなくて。みんな40年位前の話になります。

昭和30年の後半だったと思いますが、2月の寒い日に奥多摩の山から1人で降りてきた時、村のはずれの魚屋さんの軒先に鮟鱇の口と骨だけが夕日に光って寒そうに吊るされていたのを未だに強く記憶しています。

もう一つ、銚子生まれの父が作ってくれた「とも酢和え」の味が忘れられずに、何回、何十回と挑戦していますが、その域には達しません。

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