桜鯛

よく目の下一尺と表現されるマダイが最高といわれます。

これは目方で1.5~2.0㎏、体調35~40㎝位の魚を指します。丁度この大きさのマダイが色よし、姿よし、味よしと三拍子揃った魚の王様でもあるわけです。「桜ダイ」とか「花見ダイ」等の名は、この時季に咲く桜の花にあやかって付けられた「春の旬」を表した、他の魚にはない美しい名前です。名前もさることながら体の色も素晴らしいものをもっています。桜色です。この様な魚が、まずかろうはずがありません。

産卵期の前の、栄養を一番蓄えている「春先き」です。旨いです。旬ですもの。

しかし、一月もしないうちに産卵を終えたマダイは、蓄えた養分と体力を消耗し尽くし、身はやせ細り、産卵前に比べ、味が格段におちてきます。この時期のマダイを「麦わらダイ」とつれない名をつけてしまいます。タイの方も大変です。9月半ばを過ぎると餌を食べ始め、栄養をとり、体力を整えて秋の旬を迎えます。この様に季節の変わり目に名前が変わる魚が多いのは、それぞれの魚に「旬」があるからで、私たちの食生活に変化や喜びを与えてくれる魚に感謝しなければなりません。

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