「食べ方」

 

皆さんは恵方巻きを召し上がりましたか?そう!節分に海苔巻きの太いのを食べる・アレです。私は五年程前に、初めて恵方巻きになるものの存在を知らされて、廻りの人達に笑われた思い出があります。以来、節分が近づくと、むかっとするというか、嫌な気分になるのは私一人でしょうか。あの太い海苔巻きを手に持って、だまってかじり付く様子を想像して御覧なさい。滑稽というより恐怖さえ感じます。

そんなにむきになって、古い習慣を貶すことはないだろうと声がかかりそうですね。

節分の夜に、年神様のいる方角「恵方」を向いて恵方巻きを、丸ごと一本、無言で食べると幸運が訪れると言われています。今年の恵方は、申酉(真西から少し南寄りの方角)です。

この恵方巻きの歴史は古く、江戸時代、大阪で海苔の業者が販売促進したのが始まりという説があります。太巻きの中身に「うなぎ」とか「田麩」など、それに海苔を巻くというので魚食普及に多少の係わりがあるかとも思い、今回のテーマ「食べ方」と共に取り上げました。節分の夜、恵方に向って、太巻きを「丸かぶり」する作法があるという。これは作法ではなく「無作法」以外の何物でもありません。海苔の業者かコンビニにおどらされた策略で、バランタイン・デーのチョコレートみたいなものかな。太巻きは食べられる大きさに包丁で切って、おぜんの前で食べた方が、幸せが何倍かになって訪れると思いますが。

昨年11月、水産物市場改善協会から、中央区佃島小学校の三年生を対象に「魚には骨がある」という授業に講師として出向きました。築地市場の話・せりの話、魚の旬、名前・魚の骨の話、アマジの塩焼きを食べる、魚のクイズ等、勉強になりました。以前は一般社会人を対象にした講習でしたが、小学三年生の立場になっての勉強は、緊張しっぱなしで、汗をかく始末でした。マアジの塩焼きを一人一匹づつ食べました。

20分位の間に殆どの生徒がきれいに食べ終って、おいしかったと、給食前の11時だったので、無理して食べなくてもいいよと云ったのに200g近いアジを食べてもらって感激でした。箸の使い方を勉強しましたが約80%の生徒が上手に使ってアジの小骨をとっていたのにも感心しましたし、学校でそろえた、先の細い使い良い箸も子供達は食べ易かったと思います。

或る統計によると『あなたは食事のマナーを教わった事がありますか?』の問いに

両親から 64%

祖父母から 7%

学校で 5%

教わっていない 23%

不明 1%

家庭での躾がいかに大事か考えましょう!