雑記帳

一瞬前の事で恐縮ですが、しばらくお耳、いやお目をお借しください。

去る8月25日の朝日新聞の朝刊の社会面にこんな記事が載っていました。

「水兵リーベ…コべルニクス」、この世に存在する元素の数が112に増えたという報告が書かれていました。ドイツで見つかった原子番号112番目の元素の存在が日本の研究などで再認識され、国際機関が公式に認めた名前が決定された後に、理科の教科書の周期表の記述なども書き換えられることになると。

現在、命名の手続きに入っていて、地動説を提唱したことで有名なポーランドの天文学者コペルニクスにちなんで「コペルニシウム」が提案されている様です。何の変哲もない記事が、私に問題が起きたのです。「水兵リーベ」の意味がわからなかったのです。

わたしは昭和20年に旧制の化学中学に入学し、昭和26年新制高校を卒業するまで、6年間、普通の人より余計に「化学」を勉強したのに、私が高校を卒業する時点では、元素記号「U」ウランが92番目で最後の元素と言われていたのに58年の間に新しい元素が20も見つかってつくづく歴史を感じた瞬間でした。丁度8月26日が市場の休市日で、25日午後からの化学高校のクラスの3名が昭和20年以来の同じ趣味で集まっていた所で、「水兵」が話題になりました。そこへ、5年、年下の後輩がやってきて、「水兵」を解説しました。後輩は学校で習ったそうで、これは元素記号の周期表で、記憶術としての言葉遊びだったのです。

√2→1.41421356(ひとよひとよに人見ごろ)

√3→1.7320508(人なみにおごれや)

√5→2.2360679(富士山ろくオーム鳴く)

誰が考えたのか、大変便利な暗記術で、人間生まれて、ものを覚える記憶術が人生の成長に大きな影響を与えていると思います。

「水兵」も√2等と同じ様に記憶術として、私たち卒業後も学校に残っているそうです。(私達は習いませんでした)「水兵リーベ僕の船、なあに間がある…」続きます。

原子記号1番から水素H・ヘイウムHe、リチウムLi、ベリリウムBe、ホウ素B、炭素C、窒素N、酸素O、フッ素F、

ネオンNe、ナトリウムNa、マグネシウムMg、アルミニウムAl……

私が四年前、病で店を半年ばかり休み、再び出たとき、急に市場が変わったように見えたのを覚えています。子供を負った若いお母さんが長靴を履いて店で仕事をしていたのにはびっくりしました。

以前、私が広報担当していた15年位前、青団連の役員さんとの1年に1度の懇談会の席で、、とある仲卸の娘さんから「託児所」が欲しいと言われたことを思い出しました。かつて、何でもあると言われた築地市場にもやはりないものがあったのです。

今と昔、時代は違えども世代の壁を実感する今日この頃でした。