細長い魚の巻①

今月は細長い魚を集めました。似たような魚が多い中で見分け方についてお話します。その前に、魚の体の形を五つに分けて紹介します。

水の抵抗を少なくして、速く泳ぐのに適した形で、マグロ・カツオ・ブリ等が紡錘形の魚です。

側扁形の魚は、背腹の方向(体高)に高く、左右の幅が薄くなった形です。タイ類やキンメダイ、チョウチョウ類がこの形の魚で、急に動き出したり方向を変えるのがうまく、岩場やサンゴ礁のような複雑な地形のところで生活しています。

縦扁形の魚は紡錘形の魚が背腹の方向に平たくなり、左右の幅が広くなった形です。エイ・コチ・アンコウなど海底で生活する魚に多く、底にいるときの体への安定がよいだけでなく、体の影ができないので、上からの敵に発見されにくく、底での生活に都合がよい形といえます。

ヒラメの仲間はその形に似ていますが、背骨の形をマダイ(側扁形)とコチ(縦扁形)のものと比べてみると、マダイの方によく似ていてヒラメが側扁形であることがすぐわかります。つまり、ヒラメは縦扁形の魚のような生活をする側扁形の魚ということになります。

四番目は今回紹介する細長い魚、ウナギ形です。紡錘形を前後に引き伸ばした形で、ウナギ類(ウナギ・マアナゴ・ウツボ・ハモ他)の細長い形は、砂や泥の中にもぐる習性に合わせて発達したと思われます。体を長くするだけでなく、たくさんの背骨も必要です。最後はフグ形です。紡錘形を前後に押しつぶした形で、卵形や球形のものです。代表はフグ類やホテイウオで、この形の魚の動きは大変ゆっくりです。

固定ページ: 1 2