Tag: スルメイカ

白い粉(2017年2月)

白い粉

 

毎度!宮内一郎です。

白い粉・・・と、キワドイ表題をつけてしまいました。

今回はタウリンについての有名な話をさせて頂きます。

 

昭和20年8月といいますから、終戦の年です。古い話で、すいません。

鹿児島県鹿屋(かのや)の海軍特別攻撃隊が最後の攻撃を計画していたところ、隊員の視力が低下していることがわかり、イイダコの煮汁をお茶代わりに飲ませて、視力を回復させました。1週間ほどでもとに戻ったということです。

ページ: 1 2

スルメイカ①(2010年9月号)

スルメイカ①

 

暑い日が続いています。暑さの新記録だそうで、連続熱帯夜とか、連続猛暑日とか、熱中症患者数とか。新記録ですから、私達、若い者は勿論、住民票のない?お年寄りでも、皆、初めての経験です。

こんな“川柳”はどうですか。暑=日+者

「暑いとは、日に者ぐるい(死に物狂い)の暑さかな」

異常に暑い、食欲不振のこの夏、スルメイカの「イカそうめん」を食べて元気をつけましょう。

まず、皮をむいたスルメイカを縦半分に切り、包丁を寝かせて一枚の紙を剥がす様に二枚に切ります。これを二枚重ねて糸造りにし、氷を入れたどんぶりに盛り、薬味はわさびの他・針生姜・茗荷など、醤油以外にも、そばつゆも結構いけます。

と云うわけで今月はスルメイカの話です。

「県の魚」としてイカをあげている県があります。北海道でも、青森県でもありません。石川県です。

スルメイカは、春先から日本近海の水温の上昇に伴って北上するので、漁期は地域によって違いますが、一年中、日本のどこかで獲れます。

東京は、幸いにして広い意味での地産地消に入ると思いますが、千葉県勝浦や、静岡県・下田の鮮度抜群のスルメイカが毎日の様に入荷しています。しかも今年は例年になく入荷量も順調で割りに安値の様で、お客様の消費が以前にもどってくれればと願うばかりです。昔は伊東・網代・稲取・下田と相模湾のイカが、十貫匁(37kg)の木樽で毎日何百と入荷したものです。その日のうちに捌けて、魚屋さんでもその日のうちに売れ切ったものでした。あの購買力はどこへ行ったのでしょうか。年寄りはイヤだね、愚痴ばかりて…。

さて、私がイカの説明をする時、タコをお供に話を進める羽目になってくるのは両方とも胴体に足が付いているからでしょうね。一般に外套膜に包まれた胴と頭、腕がひと続きになっているからで、分類上でも両者とも軟体動物門頭足類に入っています。図鑑や専門書の写真やイラストは足が上について、逆立ちしているように見えるのも頭足類の名前からうかがえます。イカの足は何本と聞くと「イカは10本、タコ8本」という答えが100%返ってきます。イカの足(分類学的には腕と呼ばれています。)この腕がタコと同じく8本しかないイカもある様です。

イカは10本の腕のうち、触腕とよばれる餌を捕えるための専用の腕を二本もっています。他の八本より長目の腕・触腕を英語でハローワーク(職安)とよびます。(ジョークです。)タコとイカの違いはイカには鰭があって、ミミと呼んでいますが、エンペラという説もあります。ナポレオンの帽子にイカのミミが似ていたのでナポレオン=エンペラーで、「エンペラ」これも眉唾かな。

この続きは次回パート2へ!

スルメイカ②(2010年10月号)

スルメイカ②

 

前回ではイカとタコの違いを、イカには胴体の後ろにヒレが付いている事と、イカには触腕と呼ばれる長い腕が二本余分(?)についている事を書きました。何でも例外が有るようですが、“イカの足は10本、タコの足は8本”が正解のようです。

まだ違いが二つあります。一つは吸盤です。イカの吸盤の中には、プラスチックのような、硬くない小さなトゲトゲのついている丸い輪が入っているのを記憶していますか?指で足を扱くとポロポロ取れます。この「ワッカ」を角質環といいます。タコの吸盤は筋肉質で大きく、食べても旨い「イボ、イボ」ですが、この「輪」は付いていません。角質環の「有」「無」がイカとタコの違いです。

それに寿命です。昔はよく分からなかったイカの寿命が、最近の研究で解明されました。イカの頭の中にある平衡石と呼ばれる大きさわずか1ミリメートル足らずの炭酸カルシウムの結晶です。この石を研磨して、顕微鏡で拡大すると、木の年輪のような輪紋がみえてきます。この平衡石は魚類の耳石に相当するもので、輪紋が一日一本形成される日周輪であることがスルメイカでも確認されたそうです。調査の結果、日周輪が365本を超えることなく、スルメイカの一生が一年間であることが確定しました。この日周輪が何本あるかを数え、イカを獲った月日から輪数分を差し引けば、生後何日たったのか、スルメイカの日齢がわかります。タコの寿命は約三、四年です。

平衡石の研究は、発生時期の推定ばかりではなく、スルメイカの絶対的な時間がかかることによって、成長を正確に押えて、資源増加の研究に結びつくのではないでしょうか。

難しい話はこれ位にして。

スルメイカの胴体は横には裂けても、縦には裂けない、加熱すると表の皮を内側にして丸まる、などの特徴があります。これはイカの表皮や筋肉が特殊な組織構造をもっているためで、スルメイカの表皮は四層からなっています。一層から三層目の皮は胴体を横に走り、四層目の皮は繊維が頭から足にかけて縦方向に走っています。イカの胴肉を加熱すると表皮を内側にして丸まるのは、この繊維が収縮するためです。またイカの皮を剥くことのできるのは一層目と二層目で、三層目と四層目は剥きにくく、無理に剥がすと身までも剥れてしまいます。

イカを加熱する場合、松笠とか鹿の子といった包丁使いで、切り込みを入れて料理を引き立たせるのも、イカの繊維を断ち切る方法の一つです。

イカが美味しくなってきました。イカの塩辛を是非作ってみて下さい。塩辛は発酵を得て初めて生まれるものですから、容器を殺菌してから入れること。そして毎日清潔な箸で混ぜることがコツです。

干したスルメイカについても書きたかったのですが紙面の都合で後日に。