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血鯛(2014年5月号)

血鯛

今月の「魚の話」は血鯛です。

真鯛の旬は、春と秋の年に2回あるとされていて、産卵期を控えた春先、体色が鮮明な桜色になり、桜の花の咲く頃でもあることから「桜鯛」とか「花見鯛」と呼ばれます。食味の点からも2月後半から4月頃までが春の旬とされます。

チダイの旬は晩春から夏で、マダイの身が痩せている時期と重なるために、この季節にマダイの代わりに使われることも多いのです。とはいうものの、マダイより小型で、大きくなっても40cm位なので、痩せた魚を見たことがないくらい1年を通して旨い魚でもあります。

チダイは姿や形はマダイによく似ています。体色はマダイがどちらかというと沈んだ紅色であるのに対して、派手な紅色です。この色の感じから関東では花鯛といいます。仲間内でも「ハナ」という愛称で呼び合っていましたが。

琉球列島を除く北海道南部以南から朝鮮半島南部まで広い海域に分布しているので、地方名は多い魚です。関西ではエビスダイ、新潟・富山・高知ではコダイ、中国・四国・九州ではチコダイ。

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タイのタイ(2011年3月号)

鯛の鯛

「タイのタイ」のような乾燥した骨の作り方には、水や温水に漬ける、煮たり熱湯をかけたりする、薬品を使うなど様々な方法がありますが、ここでは、排水パイプ用洗浄剤を使う簡単な方法を紹介します。


≪用意するもの≫

排水パイプ用洗浄液(パイプスルー)、容器(小さいバケツ)、ピンセット(または、竹ぐし、つまうようじ、歯ブラシなど)、ビニール手袋。

≪作り方≫

①魚(生、煮付け、焼魚など)の胸ビレの部分(かま)をはずす。ピンセットでていねいに肉をとる。

②「タイのタイ」(肩胛骨と鳥口骨)をはずす。2つの骨がはずれないように注意。他の骨がついていてもかまいません。後ではずせます。

③容器に30~40℃位のお湯を入れ、パイプスルーを溶かします。分量の目安は、骨の大きさが5cm位なら、600ccのお湯にパイプスルー10g位。骨を入れ、少し泡立つ程度です。

④簡単に水洗いして、新しいパイプスルーを液に漬けます。きれいになるまで、③と④を繰り返します。あまり何度も繰り返すと2つの骨ははずれてしまうので、1、2回程度。

⑤きれいになった後、パイプスルーの液から骨を取り出して、容器の中でよく水洗いします。流水なら2~3時間(少しづつ)、流水でなければ時々水を換えながら半日位。

⑥水洗いが終わったら、ペーパータオルで水分をふき取ります。

⑦日陰で完全に乾燥させて完成です。

⑧プラスチック容器に入れ、防虫剤と共に保存します。


≪注意事項≫

・排水パイプ用洗剤を使うときには必ずビニール手袋で。

・もし2つの骨がはずれたら、⑦のあと接着剤でくっつけます。

・排水パイプ用洗剤を使うと魚の臭いがとれると同時に漂白と除菌もできます。

・この方法は魚以外の動物の骨にも応用できます。


【参考資料】

伊藤恵夫氏「排水パイプ用洗剤を利用した小動物骨格標本作成法」化石研究会会誌

おさかな普及センター資料館「おさかな情報」

タイ(2011年2月号)

魚の王様といえば、誰でもがタイの名をあげるでしょう。“花は桜木、人は武士、柱は桧、魚は鯛、小袖はもみじ、花はみよしの”

年の始めに、鯛を召し上がった方も多いと思います。

刺身、焼物、鍋、煮物、別に魚体の部分の旨さを順に言いあらわした言葉に「アタマ、スナズリ、カマ、背肉」があります。

スナズリとは、魚の腹の下の部分、砂に擦られるほどの所で、ハラスともいわれています。鮪の大トロがこの部分に当ります。

今回はカマの部分の話です。魚の胸ビレのつけ根の部分、草刈鎌に似ているのでカマ、特にタイ、ブリ、カンパチなどの魚が胸ビレを働かせて行動する、その筋肉が発達して旨いのは当然で、ブリのカマの塩焼きは、何物にも替えられない旨さです。

タイのカマを丁寧に食べてゆくと、中に“タイのタイ”という鯛の形に似た骨が出てきます。鯛の体の左右についていますから相似形の骨が二つ出てきます。このほかにも鼻の所に鯛石、大竜、頭の骨の付近には「三ツ道具」と呼ばれる、農耕具の鎌、鍬、鋤に似た骨が、尾のそばには鳴門骨、竹馬、鍬形などの名前がついた骨があり、昔から食べられていた鯛に、想い入れがうかがい知ることができます。今日お話しをする「鯛中鯛」は、正式には「鯛の鯛中鯛」「鯛のタイのタイ」と呼ぶべきで、イワシにはイワシの「鰯の鰯」、サバにはサバの「鯖の鯖」という骨があるわけです。前年9月号の金目鯛の写真の説明は「金目鯛と金目鯛」と訂正させていただきます。

江戸時代後期には、先程お話しをした「三ツ道具」を含めて、全体の骨格の他に「鯛の九ツ道具」と呼ばれる小骨があって、様々な“もの”に見立てて楽しんでいたようです。。

「タイのタイ」を持っているだけで幸せが来るというのに「鯛の九ツ道具」を持っていると「物には不自由しないし、持つと幸せなる」と昔からいわれているといっています。

タイのタイは、魚市場や料亭などでは昔からよく知られていましたが、一般にはあまり馴染みがありませんでした。最近ではマスコミなどに取り上げられることもあって話題にもなっています。見たり、聞いたりしただけでは幸せはやってきません。タイのタイを作ってみましょう。

先ず、鯛を食べることから始めて下さい。魚市場の中では鯵や鰯よりキロ単価が安い場合が往々にしてあります。養殖物でも良いでしょう。1kg前後の、あまり大きくないものを買い求めて、身は生でも、頭とカマの部分は煮るか焼くかで火を通して食卓へ。タイのタイはカマの所の胸ビレの下についている骨で、肩胛骨と烏口骨からできています。

肩胛骨が頭で、神経が通る穴が眼ということです。

財布に入れておくとお金が貯まるとも、着物が増えるというのでタンスにしまっておく人もいます。

店に置くと魚が溜まるからおすすめしません。

 

【参考資料】

おさかな普及資料館「おさかな情報No5」

※タイのタイの詳しい作り方は次号に掲載予定。